北ア常念山脈(長野) 常念岳(2857m)、横通岳(2767.1m)、東天井岳(2814m)、大天井岳(2922.1m) 2018年2018年9月23〜24日  カウント:画像読み出し不能

所要時間

9/23
2:40 駐車余地−−2:50 林道終点−−3:03 山の神−−3:42 大滝−−4:25 笠原沢−−5:07 最終水場 5:13−−5:53 常念小屋 6:27−−7:14 横通岳−−8:10 東天井岳−−9:03 大天井岳 13:45−−15:29 常念小屋

9/24
4:46 常念小屋−−5:37 常念岳 6:11−−6:44 常念小屋 7:14−−7:33 最終水場−−7:56 笠原沢−−8:22 大滝−−8:55 林道終点−−9:01 駐車余地

場所長野県松本市/安曇野市/大町市
年月日2018年2018年9月23〜24日 1泊2日幕営
天候9/23:晴  9/24:晴
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場一ノ沢林道途中に駐車場あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望どの山頂も大展望
GPSトラックログ
(GPX形式)
1日目(一ノ沢→常念小屋→大天井岳→常念小屋)
2日目(常念小屋→常念岳→常念小屋→一ノ沢)
コメントせっかくの3連休だが天気予報では晴が日曜のみ。だたし月曜日の雨の降りだしは夕方とのことで日、月でテント泊することに。土曜は予報通りの雨で土曜夜の駐車場はガラガラ、日曜日の登山道はあちこちで沢と化していたが天気は快晴だった。ただし2日間とも西寄りの風が強く日が当たっても体感的に寒かった。風があった割に空気の透明度はイマイチで南アルプスが霞んでいた。デジカメ内部にゴミが入ったようで写真の右下に影ができるようになり、そろそろ買い替え時か。一方、右膝の状態は良好でストックを軽く使用した状態で軽い痛みが出る程度で、歩行スピードは平常時と変わりないくらいになった


地図クリックで等倍表示
1日目のルート断面図(一ノ沢→常念小屋→大天井岳→常念小屋)
2日目のルート断面図(常念小屋→常念岳→常念小屋→一ノ沢)


林道終点のトイレ。電気、水、紙あり 古池通過
標高1500mの沢。水が流れるのは初めて見た 笠原沢通過もまだ暗い
胸突八丁でもまだライトが必要な明るさ 東の空は明るくなってきた
最終水場でライトが不要に 5時35分で雲海から日の出
朝日が差す モルゲンロート
日の出からほどなく常念乗越到着 前夜泊のテントがまだ多い
北側テント場の下部に場所を確保 西風に備えてハイマツ脇へ
6時半、大天井岳を目指す クロマメの実(ブルーベリーの仲間)。たくさんあった
昨日の雨から打って変わって快晴の大展望! ただし西寄りの冷たい風が強く体感は寒い
木曾御嶽。9/26に規制解除で山頂まで登れるようになる(なった)
往路は横通岳山頂へ立ち寄る 横通岳山頂
横通岳山頂からの360度パノラマ展望(クリックで拡大)
横通岳から見た常念山脈北部と後立山
横通岳から見た南アルプス
稜線を歩く単独男性 登山道へと下っていく
まだ時間帯が早いので縦走者が多い 横通岳〜東天井岳間鞍部。ここは風弱い
ハイマツを抜けて傾斜が緩む 東天井岳南鞍部で西側の展望が開ける
東天井岳山頂へ向かう 東天井岳山頂。背景は中天井岳
東天井岳山頂からの360度パノラマ展望(クリックで拡大)
東天井岳見た常念岳 東天井岳南鞍部。小休止の人が何人もいた
大天井岳目指す 傾斜が緩めば大天荘が見える
大天荘。まだテントは1張のみ
大天荘北側から山頂へ 大天井岳山頂
大天井岳から見た裏銀座〜常念山脈北部(クリックで拡大)
大天井岳から見た常念山脈南部
大天井岳から見た北鎌尾根
大天井岳から見た立山、剱岳
大天井岳から見た後立山
大天井岳から見た頚城山塊
大天井岳から見た南アルプス
大天井岳から見た硫黄尾根赤岳
大天井岳から見た槍穂 大天井岳から見た燕岳
大天井岳から見た牛首山 大天井岳から見た槍ヶ岳
大天井岳から見た涸沢 大天井岳から見た硫黄尾根硫黄岳
大天井岳から見た後立山北部 山頂は大賑わいの時間帯も
下山時は山頂は静かに テントは増えたが満杯には程遠い
東天井岳南鞍部を通過 ガンコウランの実。食用可
横通岳から下っていく 常念小屋のテントも増えていた
常念小屋北側のテント場。これでも結構隙間がある
寝坊したが日の出を山頂で迎えようと出発 暗すぎてピンボケ
後にも登山者のライト 徐々に明るくなってきた
常念岳山頂。北西の風が強く寒い! 常念岳山頂
常念岳から見た南〜西の展望
常念岳から見た北側の展望
常念岳から見た明神岳〜前穂高岳
常念岳から見た奥穂高岳〜北穂高岳
常念岳から見た八ヶ岳、南アルプス、中央アルプス
常念岳から見た南アルプス。この日はかなり霞んでいたが深南部まで見えた
常念岳から見た奥日光。日の出直前の僅かな時間だけ見えた
日の出を迎える 常念岳から見た槍ヶ岳
常念岳から見た乗鞍岳 常念岳から見た木曾御嶽
常念岳から見た燕岳 常念岳から見た富士山
常念岳から見た蝶ヶ岳 常念岳から見た蝶ヶ岳ヒュッテ
常念岳から見た東の空 常念岳から見た八ヶ岳
山頂はずっと大賑わい 寒いので下山
テントは昨日夕方の半分くらいか 登りも下りもどちらも人が多い
テント場到着 撤収完了
周囲も朝飯や撤収作業中 穂高の姿ともお別れ
でかい標識が倒れていた 一ノ沢コースへ下山開始
最終水場。水量が平常時より多かった 笠原沢
標高1730mの沢。通常は枯れている 標高1500mの沢。昨日は水があったが枯れていた
林道直前の沢。ここはまだ流れていた 林道終点
ちょっとした路側でも駐車あり 最終駐車余地
デポされた自転車。起点はどこだろう? 2番目の駐車余地到着

 お彼岸の3連休の天気予報も悪い。木曜の時点で晴れるのは日曜のみで土曜は本降りの雨、月曜日も曇り時々雨。またもや日帰りでどこかと考えていたが、金曜夜の時点で月曜日の予報が好転し、長野では晴れ後曇りに変わった。雨が降るのは夕方以降になりそうなので、日曜日に山に入って月曜午前中に下山すれば雨の心配は無さそうだ。久しぶりの週末の晴れとなりそうな日曜日は安定した晴れの予想でテント泊で雨の降られる心配も無さそうなので久しぶりにテントを背負って出かけることに。ただし予報では西寄りの風が強い。日本の南海上に前線が停滞し東西に等圧線が横たわっているからだ。さて、常念小屋のテント場で強風に曝されなければいいが。あとは気温の問題。真夏と違って日中は快適な温度だろうが早朝はたぶん+4℃くらいまで下がるだろう。防寒装備の程度に悩んだが、冬用シュラフは止めて上下1枚ずつ衣類を追加。結果的にはこれで大丈夫だった。まだ右膝は完全回復には至っていないので今回もストックを持つ。まあ、使うのは急な下りだけだろうけど、その急な下りが常念岳にはあるから。

 3連休なのでどこに行っても大混雑は確実で遠出する気も起きず、毎度手近で水を担ぐ必要も水を購入する必要も無い、一ノ沢から常念小屋ベースで大天井岳と常念岳とした。今年3回目だが、初日に時間をつぶせるような適当な場所があるし、2日目も早めに帰宅が可能、さらに傾斜が緩やかで膝に優しい、山頂までテントを担がなくて済むなど、このコースは利点が多いので利用価値が高い。難点は常念小屋のテント場仮設トイレのひどい匂いくらいだろう。今シーズンは残り少ないので、おそらくシーズンいっぱいはあのまま使うのだろうから改善は見込めない。過去に体験した中ではダントツで使いたくないトイレなのだった。

 土曜夕方に自宅を出発、下界は時々青空も見えるが雲が多い状態だが、おそらくこれは雲海の雲だろう。槍ヶ岳のライブカメラでは晴れていた。一ノ沢林道に入ると濃い霧で視界が利かず路側がどこにあるのか分からないくらいで超スローペース。しかしある場所を越えると急激に霧が晴れて安心して運転できるようになった。この日の午前中は本降りの雨だったので駐車場はガラガラ、上から2番目の駐車余地に車を止めることができた。明日に備えて車中泊の姿が見られた。

 好天と展望を期待して2時半過ぎに出発。この時期は日の出は5時半過ぎなので明るくなるまで2時間半はかかる。私の足では3時間強で常念小屋に到着予定なので、日の出のすぐ後くらいの予定。当然ながら前夜泊のテントがそのままだろうが入山者が少なかったはずなので空きはあるだろう。上空は星が見えていた。往路は登りが続くのでストックの出番はないが、ザックにくくり付けると背中が数100g重くなるのでピッケルのように手に持って歩いた。

 林道終点から登山道に突入。前後に登山者の光は見えないと思ったら、ずっと前方にちらほらと光が。この時間に歩いているのは常識的に考えれば大天井岳日帰りだろうか。私も日帰り可能だが、最高の展望を楽しむなら日の出直後に山頂に立っていたいのでテント泊にしている。

 昨日の雨で沢が増水し、今シーズンは全く水が流れていなかった沢があちこちで水が流れていた。それどころかこのコースを何年も歩いているが一度も水が流れているのを見たことがない沢まで水が流れていたのには驚いた。歩くのに支障が出るほど増水した箇所はなかったが、あちこちで登山道が小沢と化していて防水性がある登山靴でないと靴の中がびしょ濡れになってしまう状態だった。幸い、私の登山靴の防水性はまだOKで浸水しなかった。

 先行者に追いついたのはいつもなら水が完全に枯れた広い沢を横断する箇所で、私は対岸の登山道入口がどこあるのか知っているので問題なく通過したが、先行者は目印がない石ゴロゴロの沢を誤って遡上し過ぎていた。でも私のライトの光で正しいコースがどこなのか理解したようですぐに戻ってきた。ここで私が先行し、その後は追いつかれることはなかったのでどんな人なのか見ることができなかった。

 これで先行者はいないと思ったが、乾いた石の上に濡れた足跡がまだあった。乾き方からして先行者との時間差は30分以内と見たが、そのライトの光を見ることは一度もなかった。笠原沢を通過して一ノ沢の右岸に渡った時点でもまだ真っ暗で、胸突き八丁の登りで東の空がようやく白んできてライトが不要になったのは最終水場付近だった。ここで水を3リットル補給。今の時期なら気温が下がって汗をかかないのでそこまで水を消費しないとは思うが念のため。

 重くなったザックを背負って最後の登り。樹林の隙間から日の出を迎える。浅間山より南側の雲海から太陽が上がってきた。雲海の高さは高く、今日は奥日光の山々が見えるか微妙かなぁ。いつもならこの辺りで最初の下山者とすれ違うのだが今日は無人のままで常念乗越に飛び出した。

 予報と違って風は弱くテントの設営には問題無さそうだ。常念岳山頂に向かう登山者のカラフルな姿が点々と続いている。テント場はたくさんのテントがあるが昨日の悪天の影響で満杯とまではいっていない。せいぜい半分くらいだろう。もっとも、既に出発した人もいるだろうけど。朝飯の真っ最中の人、撤収中の人に混じってこちらは設営。どう見ても場違いな光景で、周囲の人は私の行動をどう解釈しただろうか。いつも設営する北西端の「特等席」はまだテントがあるためのその南側の這松の横に設営。これは西寄りの風が強まった時に這松が風除けになるためだ。この判断は正しかったようで夜半に一時的に風が強まった時間帯でも這松のおかげでテントが揺さぶられることはなかった。

 設営を終えて軽装で大天井岳へ向かう。時間が時間なので小屋泊まりやテント泊の人に混じってだ。既に大天荘からやってきた登山者の姿も。今日のうちに蝶ヶ岳まで、もしかしたら三股まで歩くのだろう。昨日と違って快晴の縦走だから気分最高だろう。

 森林限界を越えて展望が開け、東の雲海を見ると南アルプスは見えているが白く霞んでいる。残念ながら奥日光の姿は影も形もない。西寄りの風は強く日が当たっていても体感的には寒いくらいだが、残念ながら乾燥した風ではなく湿気を含んだ風らしい。それでも盛大に湿った風ではないので穂高や槍はすっきりとその姿を見せていた。

 8月同様に往路で横通岳山頂に立ち寄る。この稜線で前回は3人パーティーと遭遇したが今回は単独の男性とすれ違い。楽ちんな巻道登山道を通らずに稜線を歩く人が意外といるようだ。稜線を北上して登山道に合流、鞍部付近から風が弱まって暑さを感じるようになったので上着を脱いで半袖姿へ。本当は長ズボンも脱ぎたいが登山靴を脱ぐ必要があり面倒なのでそのまま我慢。南斜面の這松の海の登りは日差しも加わって暑い。這松が低くなると紅葉したクロマメノ木が多く見られるようになり、いくつか実をいただく。ブルーベリーの仲間だと思うが野生種なのであまり強い甘みではないが、酸味が程よく調和してそれなりの味わい。これでもかというほどたくさん生えているので人間が多少いただいても問題なかろう。

 東天井岳南鞍部を回りこむ箇所でザックをデポして山頂往復。前回は山頂には藪山も登る筑波在住の男性がいて長話したが今回は無人。山頂は風が強く半袖では寒いくらい。峠に出るまでは山の陰になって風が遮られていたようだ。ザックに戻って長袖を着て再出発。この時間帯は常念小屋方向に向かう人、大天井岳方向に向かう人の双方が交錯していた。

 中天井岳への最後の登りをこなせば傾斜が緩んで大天荘が間近に見えるようになる。まだ時間が早いのでテントは1張だけ。こちらは風が強い。普通は常念小屋のような鞍部の方が吹き抜ける風が強いような気もするが、風向きと地形の関係が原因だろうか。おそらく燕山荘からやってきたと思われる登山者で賑わっていた。

 大天荘の北側から花崗岩の積み重なった歩きにくい登山道を登って大天井岳山頂へ。ちょうどいい時間帯に当たったのか大変な賑わいで、記念写真撮影の行列ができていた。ここまで来ると槍ヶ岳が目の前にデカデカと聳えているので手前に山頂標識、槍をバックにが定番構図だ。

 相変わらず南アは霞んでしまっているが北側の展望は良好で旭岳もくっきり見えていた。頚城山塊は雲海の上に浮かんでいるが雨飾山はギリギリで雲海の下。裏銀座の山々は草紅葉が色付いてすっかり秋の様相に変わっていた。山頂は冷たい北西の風が強く、少し風を避けられる場所で風下側に向かって座って休憩。毎度のことながらテント場に戻ってもやることがないのでここで時間を潰すことに。入れ替わり立ち代り登山者がやってきては記念写真を撮影し、強風の寒さで短時間で下っていく繰り返しだった。なんだかんだで午後2時近くまで山頂に滞在したが、この間に男女2人組が冬ルートで山頂に上がってきたが、どうやら這松藪は無いらしい。傾斜は急だが効率的な登りだろう。

 大天井岳から常念小屋の帰りの時間はさすがに歩く人の姿は少なくなっていたが、双方向とも登山者はいた。この時期は熱雲が上がってくることもなく雷雨の心配が無いので助かる。上空の高い位置に雲が出てきたが雨を降らせるような雲ではなく天候悪化の心配はない。ラジオの予報では明日も晴れとのことで夕方は曇りで雨の降り出しは夜だという。明日朝の天候も期待できそうだ。

 テント場に戻ると朝よりテントが増えたが予想外に満杯というほどではなかった。3連休のうち初日が雨で通常の週末と同じ2連休に縮小した影響だろうか。大混雑するかと思ったが拍子抜けだった。それでも賑わっていることには変わりなし。季節が進んで夕方には薄手のダウンジャケットの人も。やはり鞍部では風は稜線上よりかなり弱く、テントでも快適だった。しかし無風ではないので夜間にテントが結露することもなかった。午後6時半には真っ暗になり7時前には就寝した。多めに持ってきた防寒着の効果で夜間は+4℃程度まで気温が下がったが寒さを感じることはなかった。

 常念岳山頂で日の出を迎えるために日の出1時間前に出発する計画で3時半過ぎに起床の予定が目覚ましのセット時刻を1時間誤って4時半過ぎにしてしまい、目が覚めたが4時。急いで飯を食って出発。既に中腹の登山道には光が点々と連なっている。東の空は僅かに白みだしたがまだ満天の星空。西を見ると北穂高小屋、槍ヶ岳肩の小屋、ヒュッテ西岳の光が見えていた。登りにかかると風が強まって寒く感じるが登るにしたがって徐々に体が温まってくる。しかし風による放熱効果の方が高かったようで鼻水が出るくらい寒かったが、周囲の登山者も同様だった。

 急な登りが終わるくらいには周囲がすっかり明るくなった。安曇野方面は一面の雲海で志賀高原より北側では空の高い位置まで雲がかかっているが、今の時期の日の出は浅間山より南側のはずなので日の出は一応見えそうだ。残念ながら奥日光の山々は見えていないがまだ暗いからかもしれない。相変わらず冷たい風が強くて寒い。山頂に達したら持ってきた防寒着を全部着込むことになりそうだ。

 日の出の予定時刻を僅かに過ぎてから常念岳山頂に到着。しかし雲海があるので太陽はまだ出ていなかった。山頂には20人程度が寒さの中を日の出待ち状態。日の出を待たずに蝶ヶ岳と向かう登山者の姿も。風の弱まる岩陰で防寒着を着込む。これがないと寒すぎて山頂には5分もいられないだろう。東の空を良く見ると日の出直前に奥日光の白根山と男体山が薄っすらと見えたが、日が上がると同時に光に溶け込んで見えなくなり、それ以降も見えないままだった。南アルプスは霞がかかってはいるが鳳凰三山観音ヶ岳から深南部の黒沢山まで見えていた。北側の展望は昨日より霞がかかり、鹿島槍が霞んで見えるがそれ以北はほとんど見えなかった。槍穂の稜線はすっきり見えているがあちらも強風で寒いだろう。

 30分少々で下山開始。山頂で着た防寒着はそのままで下ったが、運動で体温が上がるまでしばらくはこれでも寒いくらいだった。気温は+5℃もあるのに強風があると体感温度は確実に0℃以下。毛糸の帽子とネックウォーマーが無ければ風邪を引きそうだ。手袋は軍手の亜種だったがこの風だともう少し厚手のものが良かったなぁと後悔。下山時はシングルストック使用で右膝への負担を減らしたが、膝を痛めてから1ヶ月強経過して膝の状態は確実に良くなっているのを感じた。ストックを使うのにも慣れてきたが、慣熟した頃にはストックが不要になりそうだ。

 鞍部到着前に暑さを感じるようになったので上半身の防寒装備は薄いウィンドブレーカを除いてザックに収納。風に吹かれるとちょうどいいくらいだった。

 テント場に戻るとテントの数は半分程度に減少。今残っているのはたぶん下山組だろう。テントを畳んで残った僅かな予備食料を腹に収めてから出発。鞍部は風が弱いし一ノ沢ルートに入れば山影で風が当たらないのでもう寒さは感じないはずなので最初から半袖半ズボン姿。さすがにこの時間のテント場でこの姿は他にはいなかったが、常念岳往復直後でまだ発熱が残っていたので私にとってはこれでちょうどいいくらいだった。

 一ノ沢ルートへ入ると下りの登山者がたくさん。ツアーの団体様もいて大いに賑わっていた。登ってくる人もいるにはいるが、今日は3連休最終日なので合計4,50人といったところか。最終水場までの急な下りはストックが活躍。ここには休憩する人の姿はなかったが胸突き八丁の取り付きでは10人程度の姿あり。一ノ沢の水量は昨日より確実に減っていて、流れ込む支流の水量も減り、通常通り枯れ沢に戻った沢もあったが登山道上はいつもより水が多いのは昨日と変わりなし。元々本流脇の分流のような場所を登山道にしているので水が流れやすい場所なのだろう。

 大滝、古池、山の神と通過して林道終点に到着。連休最終日で下山者が多いため2台のタクシーが予約客待ち。その後も続々とタクシーが上がってきた。タクシーだけでなくマイクロバスもやってきた。途中で追い越したツアーの団体だろう。これはマイカーを運転して林道走行中だったが、ちょうど駐車余地がある場所でバスがやってきたのですれ違いに苦労せずに済んだ。林道終点にはタクシーの他に自家用車とスーパーカブがあり、登山指導所にはまだ人が詰めていた。山小屋が閉るまでは土日は人が入るのかもしれない。

 駐車場所に戻って着替えている間にも続々と登山者が下ってきた。今回は気温がさほど上がらなかったので大汗をかくこともなく、ささっと濡れタオルで体を拭いておしまい。これから徐々に気温が下がって標高が低い山でも汗をかかずに済む様になったら今年のアルプスはおしまい。その時期も近いはずだ。

 

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